浅草キッド
2021年 日本
原作:ビートたけし
監督:劇団ひとり
出演:柳楽優弥 / 大泉洋 / 門脇麦 / 土屋伸之 / 鈴木保奈美
ビートたけしの駆け出しの頃を描いた自伝小説が原作。
柳楽優弥がビートたけしに完全に憑依していてすごかった。柳楽優弥がやばい。
演技指導として松村邦洋がたけしのモノマネの指導をしたということもあったらしい。なるほど、松村邦洋監修ならたけしに似てるのも納得だと感心した。って、改めて考えると、ビートたけしっていう存在ってすごくないすか。アイコン感が半端ないよね。生きる偉人。
そう、まだ生きてるんすよ。生きてる人を題材にした伝記映画って珍しくないすか。プレッシャー半端ないでしょ。お互いに。作り手も
それにしても、たけしがいかに天才だったのか、いかにしてスターになったのかを描いた物語だったんだけど、たけしの師匠、深見千三郎の存在に感動した。ビートたけしって元々すごく粋な人だというイメージがあって、名言だとか伝説がたくさんある人のイメージがあるんだけど、そのルーツがよく分かった気がした。この深見千三郎という人の影響だったんだなって思った。
深見師匠がとにかくカッコ良い。カッコ良いんだけどちょっと情けない。情けない人情が切なくて悲しい。
僕は、たけしと師匠が最後に飲みに行った帰りのタクシーで、師匠がタクシー代をたけしに渡して「お前、そのお釣りちゃんと返しに来いよ」と言うところで泣いた。なんとなくもう二度と師匠に会えなくなるんじゃないかって思って泣いてしまった。
深見千三郎役の大泉洋がとにかく素晴らしかった。柳楽優弥の憑依した演技の凄みと相まって二人の演技がとにかく素晴らしかった。