ブラックスワン
主演:ナタリー・ポートマン。それだけの前情報で映画に臨んだら度肝を抜かれた。
僕がいままで見た映画の「後味の悪い映画リスト」には「ダンサー・イン・ザ・ダーク」がぶっちぎりの1位に君臨してるとして、ほかにも「ファーゴ」「ガーゴイル」「ミスト」などのラインナップが揃っているのだが、そのカテゴリーの引き出しの奥のほうにひっそりとしまっておきたい映画だった。
てっきりナタリーちゃんのキレイなバレリーナ姿を眺めるオシャレな映画かと思ったらホラー映画だったという。しかもサイコなほうの。終わったあとの家路に向かうエスカレーターの空気が重かった。
妬み、嫉妬、不安、快楽、破滅、などをギューっと詰めて真っ黒いスープにしたみたいなビターな映画だった。
顔の表情など細かい心理描写を重視したリアルな質感の映像だったんだけど、その映像の質感がなんか斬新な表現というか、上手く言えないんだけど、ザラザラとしててマットな感じなんすよ。あれはどういう技術でああいう質感になってるのか分からないけど映像はカッコ良かった。