DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧
監督:大根仁
砂原良徳 / CMJK / DJ TASAKA / 小山田圭吾 / ANI(スチャダラパー)/ Bose(スチャダラパー)/ SHINCO(スチャダラパー)/ ケラリーノ・サンドロヴィッチ / 山口一郎(サカナクション)/ 日高正博(スマッシュ 代表取締役)/ 山崎洋一郎(rockin'on JAPAN総編集長)/ 中山道彦(ソニー・ミュージックアーティスツ 代表取締役)/ 山根克巳(LIQUIDROOM)/ 天久聖一
2週間限定公開で、今週で終わるというので慌てて見に行ったのだけど、好評により公開が延長になったらしい。電気グルーヴのドキュメンタリー映画。1989年に結成してから2014年で結成25周年ということで、結成当初から現在までの彼らの歩みをぎゅっとつめこんだ内容。濃厚すぎた。
2人はどんだけ天才なの。
電気グルーヴはにわかながら、すごいグループだってことは知っている。知っていたつもりだがあらためてこうして25年の彼らの歴史を一気に見せられると圧倒された。
僕が高校生の頃、シャングリラがヒットしていた。僕の勝手なイメージだが、当時電気グルーヴを聴いていた人はお洒落だった。クラスに一人はいるセンスがある人だったと思う。「敏感な人」「先を行ってる人」そんなイメージだった。今思い返すと。僕は電気グルーヴに正直興味がなかった。テクノ音楽自体興味が無かった。それは好きとか嫌いとかじゃなくて、気がついていなかったのだ。
その多感な思春期のころに「電気グルーヴを聴いていた人」と「電気グルーヴを聴かなかった人」で、その後の運命は大きく変わっていたと思う。もっとあてはまる言葉で言うと「気がついた人」と「気がつかなかった人」で運命は大きく変わっていた。僕はその後者だった。
電気グルーヴを聴いていた人は、大人になっても順調にセンスがあるまま大人になっている。電気グルーヴを聴いていなかった人は、いろいろ紆余曲折あって遠回りして遠回りして色々こじらせてようやく「あ、テクノってこういうことだったのか…」と30半ばにしてようやく理解するという。遅くても気がついただけまだマシだったのかもしれないが。
この映画を見て、僕の遅れていたブランクが一気に解消された気分になった。「電気グルーヴの映画を見た人」と「電気グルーヴの映画を見なかった人」で、また運命が変わっている気もする。