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ジョニー・グリーンウッドのドキュメンタリー映画「JUNUN 」を見に行った。

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監督:トーマス・アンダーソン

出演:ジョニー・グリーンウッド

 

RADIOHEADのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドイスラエルの音楽家シャイ・ベン・ツールとインドのミュージシャン達とコラボしてアルバムを制作したらしい。

そのアルバムのレコーディング風景を記録した映像がドキュメンタリー映画として上映されているとのことで、目黒シネマというところで見に行ってきた。

 

本作は日本発上映ということなんだけど、目黒シネマという映画館の単館のみで期間は一週間だけっぽい。目黒シネマという場所ははじめて行ったのだけど、ミニシアター系の味のある映画館だった。

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「本作は監督の意向により、爆音で上映します。」というようなアナウンスのあと、本編がはじまった。

最初の一発目の太鼓の音がガツン鳴って、一気につかまれた。この独特なリズム感。普段あまり耳にしないリズムだった。一体どうやって叩いているんだ?

僕はジョニー目当てで見に来たんだけど、このインド音楽の太鼓のリズムに感銘を受けた。はっきりいってインドのミュージシャンの演奏がほぼメインだった。

世界って広いんだなってあらためて思った。

知らない国の知らない風景で知らない音楽が鳴っていた。

まるで世界不思議発見世界ウルルン滞在記でも見ているかのよう。そこにジョニーがいる。その違和感を楽しむ映画だった。

 

映画の本編はほとんどがレコーディングの演奏シーンで、インドの寺院のような、お城のような、格式ありそうな場所で演奏していた。

その演奏シーンがすべて一発撮りで、撮影もたぶんぶっつけ本番っぽい。手ぶれが臨場感を煽った。演奏がヒートアップすると、撮影のカメラも手持ちで近づいたりして、「あ、ここ、監督もいい演奏だと思ったから近づいたんだな」と。ちょっと離れたところで演奏を聴いてたら、「お?」と思って立ち上がって近づいて見に行く。その「お?」と思うタイミングが一緒だった。まるで自分もその場にいる気分になった。

 

インドの時間の流れ方も独特だった。電力が足りなくて、定期的に電気が止まる。電気が止まると復旧するまで昼寝をして待つ。レコーディング中でもだ。

「あと10分だけでもやろうよ。」と、みんなを促すジョニーが愛おしい。

演奏中、鳩が建物に入ってくる。鳩を追い出すために棒で突っつくがなかなか鳩は逃げない。バタバタと鳩が飛び交うなかでもレコーディングはつづく。きっと鳩のバタバタした音も収録されているんだろうか。スピリチュアル音楽ってこういうことを言うんだなって思った。真のネイチャー音楽がそこにあった。

と、全体的にユルい作りの映画なんだけど、演奏は超ストイックだった。緊張感のあるリズムとグルーヴ。そのギャップがカッコ良かった。

特に、やっぱ太鼓がやばい。後半、ジョニーがRADIOHEADっぽい打ち込みのリズムを出して、そこに太鼓が乗ったとき、なんかの扉が開いた。気がした。

エレクトロニカもインド音楽も、おなじダンスミュージックだった。

それまで、ジョニーは座ってギターを弾いていたのだけど、立ち上がっていつもの猫背のあの立ち姿になったとき、「いよいよジョニーが本気出すのか」とワクワクした。その次の瞬間、エンドロールが流れて終わった。

 

本編は約60分。

短い。もうちょっと見たかった。

これからってところで終わった感。

 

僕のなかでなにかを掴みかけた瞬間に終わったので、これはきっと「アルバムを買って聴け」ってことなんだと思う。今作でレコーディングされた楽曲はアルバムとしてリリースされるらしい。

 

 

本編の終わったあと、おまけでRADIOHEADの新曲「Daydreaming」のPVを35㎜フィルムで上映してくれた。このPVの制作もトーマス・アンダーソン監督によるもの。映像が美しくてこれだけでも映画みたい。

 

このPVを映画館のスクリーンで爆音で聴いたとき、RADIOHEADの音楽ってなんて緻密なんだと。それまでジャムセッションをずっと聴いてから、こうしてRADIOHEADを聴くと、音の繊細さが際立って感じた。

 

 

そして、僕はこの映画を火曜日に見に行ったのだけど、金曜日、ジョニー本人が目黒シネマに来ていたと知り震えた。

 

僕もジョニーに会いたかった。目黒シネマやばい。