フジコ・ヘミング@東京文化会館 2017.11.12

f:id:inu_suke:20171118172344j:plain

 

そういえばクラシックのコンサートって僕はいままでちゃんと行ったことがなかったので、一度くらいは行ってみたいと思い立ち、どうせ行くなら有名な人のほうがいいなと思って、僕がクラシックで唯一知っているフジコ・ヘミングを見に行ってみようという、そんな軽い気持ちでチケットを予約してみたらチケットが取れちゃったという。

 

クラシックという世界はハードルが高いイメージだった。勝手に。

なにしろ歴史が深いですから、クラシックは。いままでクラシックから無縁だった者からすると深い沼である。一度ハマってしまうとなかなか抜け出せなくなってしまう世界なんじゃないのかと。

やれ、どの指揮者がどうだ、この楽団はああだ、この作曲者の時代背景はロマン派の〜とワイン片手に語るならまだしも、自宅でより良い環境で音を聴くために、オーディオにこだわり、ケーブルに何十万とつぎこみ、「ケーブルは床面に触れてはピュアな電流が流れない」「東京電力よりも中部電力のほうがサウンドの中域にヌケがある」などと言いながら自宅の庭にマイ電柱を設置したりしてしまうかもしれない。ピュアサウンドノイローゼにになってしまったらどうしよう。

そんなことにはならないけど。なにか新しい扉を開いてしまいそう。

 

いや、オーディオマニアの気持ちが少しだけわかってしまった。たしかにより良い環境でこの素晴らしい音楽を聴きたいという気持ち。今回コンサートに行って生演奏を直接聴いたわけだけど、隣の席のおっさんの鼻息が気になるくらい、周りの人のプログラムの紙をガサガサする些細な音すら気になってしまうくらい繊細な現場だった。とにかく演奏中の雑音は一切遮断したい。いま繰り広げられている演奏はそのときにしか味わえない尊い音なんだなって。その音をなんとか保管したい。自分だけの空間で聴きたいって気持ちになってしまった。

ステージの上にピアノが一台あるだけで、マイクやスピーカーも通さずに、生音の演奏を固唾を飲んで聞き入るという世界に僕は没頭した。

とにかく感動したんですよ。言葉でなんて表せば伝わるだろうかと。特にリストの「ラ・カンパネラ」は圧巻だったし、はじまった瞬間、ちょっと泣きそうになった。

ものすごいエモいんす。

だめだ、自分の語彙力の無さがもどかしい。この音楽に対しての僕の感想がついていけてないのを感じてこれ以上なにも書けない。

ほんとうに、なにか新しい扉を開いてしまったかもしれない。