2012年 日本
監督・脚本:渡部亮平
出演:mimpi*β / 岡村いずみ
友達がいない女子高生の美沙とイズミの友情を描いた青春学園ドラマ。
ではなくて、その友情がしだいに狂気となってゆくサイコサスペンスでした。
「私たち友達だよね?」って確認しあって安心しあう同調圧力がエスカレートした結果、こんなにも不安になり恐怖になりうるのかと。こういうアプローチでのホラーってあるんだなって。そういった意味でこれはホラー映画なのかもしれない。
あんまりネタバレを書きたくないんですけど、鍋を食べるシーンが凄かったです。先生が部屋に入ってきたところ。あそこがハイライトでした。あのワンカットの鍋のシーン。あのシーンは訳わかんなくて凄かった。なに言ってるかわかんないと思いますけどそれだけは言いたい。園子温監督の「紀子の食卓」のラストシーンを思い出した。
制作費150万の自主制作映画なんだけど話題になっている。という前情報だけで見たんですけど、たしかに、全体的に荒削りな作りで、出演者の演技も正直微妙で、最初のほうとかこの映画大丈夫かなと不安になって見ていたんだけど、中盤あたりから一気に覚醒し加速して、気づいたら引き込まれてしまった。
とか、「荒削りだったけど意外と面白かった」くらいの感想だったんですけど、美沙が言っていた「私自身を守る嘘は得意でしょ」の台詞がひっかかった。この映画を見終わって、色んな人の感想を調べていくうちに、ひょっとしてこの話、全部嘘だったの?どこまでが嘘だったんだ?美沙とイズミは入れ替わってる?イズミの奇行はすべて美沙だったってこと?え?
観終わってあとから気がついた。いまジワジワとゾクゾクしている。してやられた気分です。
もう一回観た方が良いのだろうか。すごくモヤモヤしている。