SCANDAL “Documentary film「HELLO WORLD」”

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SCANDALが2015年に行ったワールドツアーに密着したドキュメンタリー映画

フランス、イギリス、ドイツ、シンガポール、タイ、アメリカ、メキシコ、香港の、8ヶ国10公演を10泊12日で回るって、かなりハードなスケジュールだと思う。水曜どうでしょうかっていうくらい。

 

海外のファンの熱量が高かった。SCANDALのライヴを見に集まるファンが世界にもこんなにたくさんいるのかと。

ロンドンで渋い紳士的なおじいちゃんが「どうしてイギリスに来るのに5,6年もかかったの?ずっと待っていたよ。彼女たちはロックだね。」と言っていた。SCANDALを褒められてなぜか僕まで嬉しくなったし、誇らしい気持ちになった。

ロックが好きな日本人にとってイギリスは憧れの国だし、ロンドンでライブをするってだけで凄いことだと思っているというのに。

 

海外でツアーをする喜びを噛み締めた4人がとっても楽しそう。単純にうらやましい。

 

とはいえイギリスからドイツまで移動に15時間かかったり、アメリカで到着したのにステージができてなくて2、3時間待たされたり、日本とは勝手が違う環境で毎日ライブをするって、かなりハードそう。

海外って旅行ですらめったに行けるもんじゃないし、二度と来れないかもしれない国だってあるかもしれない。1回1回のライブが特別だと思うと1日も手が抜けない。そんな10日間。

 

4人の疲労がピークになった7カ国目のメキシコで、リハの前にみんなでスーパーに買い物に行ったために時間がギリギリになってしまったことにドラムのRINAがイライラして空気が悪くなってしまった。そのRINAが怒ってることにたいしてギターのMAMIが怒っていた。

結果的には話し合いで解決したけど、こんなところまで映すんだと思った。そりゃあ、人間だからときには衝突するときだってあるし、それだけ真剣なんだな、きっと。真面目なんだと思う。ピリピリした空気は逆に僕は好感をもった。ストイックな姿勢なんだと。

 

というか、4人ともものすごく自然体なんですよ。見ていて居心地が良すぎて、永遠見ていられる。

 

この映画のなかで4人は、言葉の端々にこんなことを言っていた。

「今の状況はバンドとして最高だし、ガムシャラに10年やってきたけど、ここから更に10年続けられるかどうかはわからない。」

 

勝手なことを言うと、僕はSCANDALは10年、20年後も続けてほしいと思っている。

いままでガールズバンドで40歳になっても50歳になっても続けているバンドなんて見たことがないけど、見たことがないから見てみたい。

 

「ちいさなほのお」という、作詞RINA、作曲MAMIの曲が今回のこの映画の主題歌で、まさにいまの気持ちをこめたような内容の歌だった。「消えてしまう前にいまを精一杯生きたい」と。

その曲がエンドロールで流れたのだけど、その曲がめっちゃいいんですよ。正直はじめて聴いたんだけど、SCANDALの曲のなかで一番好きかもしれない。この曲を聴いてすべて納得した。

 

SCANDALというバンドは、4人とも欠けてはならないバンドなんだとこの映画を見てあらためて思った。ますますSCANDALが好きになってしまった。

 

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