ゾンビ
1978年 イタリア / アメリカ
監督:ジョージ・A・ロメロ
ゾンビ映画の金字塔。この作品がのちのゾンビ映画へ多大な影響を与えたらしい。ゾンビ映画を語る前にまずはこれを見よ。というくらい絶賛されている映画らしい。
「もしゾンビが襲ってきたらどこに逃げる?」っていう妄想話で議論になったとき、よくでてくるのが「ショッピングモールに篭城する。」というのが定番。ゾンビの話にはショッピングモールは欠かせないイメージなんだけど、それがこの映画。舞台はショッピングモール。それだけでワクワクする。
ショッピングモールは生活のためのものがなんでも揃っている。ゾンビさえ排除して、外をしっかりとバリケードを張っておけば、快適なショッピングモール生活だ。
この映画の主要キャラクターの4人は、ショッピングモールを占拠して、店のものを贅沢に使いまくって豪遊するんだけど、それが羨ましかった。ショッピングモールに住む生活に憧れた。
広いショッピングモールのお店の商品全部使い放題。食べ物も食べ放題。酒も飲み放題。洋服も選び放題。家具やインテリアも使い放題。工具も木材もあるのでバリケードの壁も作れちゃう。銃や弾など武器が置いてある店まである。
それをたった4人で独り占めしちゃうという。
僕ももし街中がゾンビだらけになったらショッピングモールに逃げ込んで篭城しよう。ショッピングモール最高。ホームセンターでもいいかもしれない。
しかし実際はそんなに上手くはいかなそう。たぶん沢山の人が殺到するだろうし、人が集まりやすいぶん、ゾンビも沢山いるだろう。考えることはみんな一緒だ。
上手くゾンビを全部駆除したとしても、生き残った人間の中で力の強い人間がそのショッピングモールを支配して、弱い人間は淘汰されてろくに食べ物もありつけず辛い生活なんだろう。
あれ…現実の格差社会とあんまかわんねえな…。
現実はゾンビがいないから平和な筈なのに、現実も辛い格差社会なのはなんでなんだろう…。
ゾンビがいてもいなくても、結局人間同士で勝手に争ってるんだから人間の敵は人間なんだなあ。