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映画「桐島、部活やめるってよ」を見た

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2012年に公開してから、ものすごい評判が口コミで広がっていて、どうしてこの映画がそんなに話題になっていたのかが不思議だった。

ずっと気になっていて、ようやく見たんだけど、確かにすごい映画だった。

 

まず、ストーリーが、なにも起こらない。

なにも起こらないで終わったのが斬新だなって思った。なにも起こらない映画なんてつまらないと誤解されるかもしれないけど、そうじゃなくて、とことんリアリティーを追求した新しい手法だと感じた。

高校生の学校生活ってそんななかなかドラマチックになるほうが不自然であって、高校生にとっては些細なことが大事なことだったり、些細なことが事件であったり。そういう思春期の大人でも子供でもない繊細さが詰まった映画だった。

従来の青春ドラマを思い返してみると、クラスがひとつのストーリーに向かって標準を合わせるものがあまりに多かったことに気がついた。そんなクラスが一致団結するような青春ストーリーに嘘臭さや違和感を感じていたことに改めて気がついた。

もしかしたらこの映画は、青春ドラマに対するアンチテーゼなのかもしれない。青春ドラマに一石を投じ、青春ドラマを真っ向から否定しているのかもしれない。しかしこの映画自体はヒリヒリするくらい青春だったという。

 

この映画はとにかくリアルだった。

学校という閉鎖的な世界がすべてだった高校時代、リア充もいれば根暗な奴もいて、キャラもバラバラな人達に囲まれて、どこか所在なく人間関係を無難に過ごしてたあの感じ。胸の奥がジットリするような黒歴史とか、上手く女の子とお喋りができなかったあの感じとか、友達に嫌われたくなくて気を使ったり、カッコ良く見せようと虚勢を張ったり、「あーー思い出したくねえええ」という学校生活あるあるが満載だった。

 

きっとこの映画は、見る人によって感情移入するキャラがそれぞれ違うかもしれない。

だから見終わったあと、この映画を見た人と語りたくなってしまう。色んな視点で話がしたくなってしまう。見終わってからジワジワと色んなことを考えてしまった。ジワジワとこの映画の魅力を実感した。そしてまたもう一度この映画を見たくなっている。