映画「第9地区」のニール・ブロムカンプ監督の最新作ということで見に行ってきました。映画「エリジウム」。
僕は第9地区は大ファンなので、かなり期待して見に行ったのです。
予告動画を見ても、第9地区を彷彿とする世界観で「これは面白そうだ…」と期待はだだ上がりでした。
あらすじをざっくり説明すると、
2154年の近未来で、退廃した地球で暮らす貧乏人のマッド・デイモンと、地球を離れ宇宙に建設した美しい環境のスペースコロニーで生活するジョディ・フォスターとが裕福な生活を奪い合い戦うというSFアクションです。
貧困層VS富裕層という話です。
この世界の地球の生活は、人間がロボットに管理され奴隷のように働かされてます。そのロボットを管理してるのは、上のスペースコロニーの富裕層です。中間管理職のロボットはぜんぜん融通がききません。不条理すぎて話になりません。偉そうな富裕層に支配される生活はまっぴらです。
富裕層にムカつきを感じながら貧困層のマッド・デイモンに感情移入するといった感じで物語は進んでいたわけですよ。
で、いよいよ、富裕層の住むエリジウムと呼ばれるスペースコロニーに乗り込むぞという中盤あたりから、
なんか急に話が失速したというか…。
アクションやら格闘シーンやらがダラダラと長く続き…。
後半、急にストーリーの内容が薄くなってバタバタッと終わったんす…。
エンドロールが流れて「えっ…?終わり?」と僕は口が半開きになりました。
ネタバレになるので詳しくは内容は書きませんが、とにかくストーリーは穴だらけでした。突っ込みどころが多すぎる。
細かい事を何も気にしないでSFアクション映画としてはそこそこ楽しめるのかもしれない。たしかにCGの映像はすごい。しかしどうしても第9地区と比べてしまう。第9地区はあんなに面白かったのにいったいどうしたんだと。
デビュー作の第9地区では、ほぼ無名の役者を起用して、すべてアドリブで演技させ、それが上手く世界観のリアリティを引き出し、大絶賛されたわけですが、
2作目となる今作では、マッド・デイモンやらジョディ・フォスターなどベテランハリウッド俳優を起用、CGの映像にもお金をかけ、アクションシーンが長々と…。
つまらないハリウッド映画になっちまったなあ…と。
カッコ良かったインディーズバンドが、メジャーになった途端つまらないJ-popになってしまった気分に似てる。
マッド・デイモンやジョディ・フォスターが悪いということではなくて、そんな豪華なキャストを用意したけど全然活かしきれていなかった。
いや、途中まではめちゃくちゃ面白かったんです。途中からストーリーが急激に失速したんです。
前半の面白さと後半のつまらなさは、別の映画かと思うくらいでした。
作ってる途中で予算が足りなくなったのだろうか…。
ものすごい勿体ない。
ニール・ブロムカンプ監督の次回作に期待したいです。
前作の感想はこちら